カニリカニリカ

カニリカの舞台
■ネオロマンス♥ステージ
「金色のコルダ」
ステラ・ミュージカル 夏公演決定!

脚本・演出 カニリカ

≪東京公演≫
【公演日】
2010/7/16(金)〜7/25(日)
【会場】
ル テアトル 銀座

≪神戸公演≫
【公演日】
2010/7/31(土)〜8/2(月)
【会場】
神戸オリエンタル劇場

【出演者】
日野香穂子役(Wキャスト):森 咲樹・岡本あずさ
リリ役(Wキャスト):堀内まり菜・山内亜美
…他


■ネオロマンス♥ステージ
「金色のコルダ」
 ステラ・ミュージカル
2010/3/19〜3/24[公演終了]
天王洲 銀河劇場

脚本・演出 カニリカ

【出演者】
日野香穂子役(Wキャスト):森 咲樹・岡本あずさ

月森 蓮役:三上 俊
土浦梁太郎役:高橋優太
志水桂一役:小関裕太
火原和樹役:吉野晃一
柚木梓馬役:川村聖斗

冬海笙子役:笹丘明里
天羽菜美役:三好絵梨香
金澤紘人役:進藤 学
王崎信武役:吉原シュート

リリ役(Wキャスト):堀内まり菜・山内亜美

東海林 遼・清水一希・宮之脇佳織・吉野由利子
土屋史子・城戸愛莉・舟見和利・斉藤レイ

■「暁の誓い」
2009/4/15〜4/19[公演終了]
豊島区立舞台芸術交流センター あうるすぽっと(東京)

作・演出 カニリカ

【キャスト】
萩野崇/弓削智久/出合正幸/高根研一(Studio Life)

吉村崇(平成ノブシコブシ)/徳井健太(平成ノブシコブシ)
■カニリカプロデュース
 『執事ホテル』

2008/2/16〜2/24[公演終了]
豊島区立舞台芸術交流センター あうるすぽっと(東京)

作・演出:カニリカ
出演: 大口兼悟 村上幸平 溝呂木賢 昇二郎 高根研一/他

DVD好評発売中!
ご購入はこちら≪


■舞台『無敵な男達』

カニリカがイケメン俳優を迎えてお送りするハートフルコメディ

作:カニリカ
演出・出演:上田一軒(スクエア)
出演:ホストの皆様:岩大(Studio Life) 村上幸平 萩野崇 北条隆博 篠田仁志(Studio Life) 奈須崇(スクエア) 長尾弘喜
常連客の皆様:小林愛(TEAM 発砲・B・ZIN)星ようこ 滝沢乃南

DVD好評発売中!
ご購入はこちら≪


カニリカの作品
連載小説配信スタート!

「ラヴァーズ・ハイ」

 今、何かと話題のクーガーと呼ばれるアラフォーの女性たち。

実際にボーイズバーで彼らを買う女性たちに取材を敢行し、実話を元に描く超リアルな官能恋愛小説。

カニリカが初めて挑む禁断の世界。

配信のお申し込みとサンプル号をお読みになりたい方は、

 ≫こちらから
カニリカの本
小説 執事ホテル

小説版
『執事ホテル』12/18発売
購入する≪

kanirican_100.jpg

このブログがついに本に!
『いや〜ん!ばか〜ん!カニリカーン』
購入する≪



 舞台と特番が終わって、やっと自分の時間が確保できるようになった。
 また、舞台や映画などをガンガン見つつ、現在2本の脚本と1本の小説のプロットを組み立てています。特に1本は社会派のテーマで取材をかなり要するので、完成まで時間がかかりそう・・・。しかし、負けないぞー!並行して、バラエティや舞台の企画もいくつか立てているんだけど、この卵を産む前みたいな状態のときが私は一番好き。

 パソコン上で好き勝手にキャスティングして、予算など関係なく妄想を膨らまし、壮大な企画を立てる。まあ、これが実際に具現化するときは予算や行政の関係で、色々と変わるんだけど・・・。企画書上に書くのはタダだし、勝手だから。今週と来週はその企画のプレゼンもあり、突然機関銃のように喋るわけです。

 そんな中、ここのところ見た作品の大収穫といえば、何と言っても「スター・トレック」!いやあ、もう最初の5分から大興奮。なんじゃ、これーーー!?って感じのコーフン&美しい映像の連続にもう、ドーパミンが出っ放しでした。この監督、あの「LOST」を作った人だが、彼が今までのすべてをつぎ込んだというだけあって、まるで超一流のノンストップ・アトラクションに乗っているような楽しさだ。

 アメリカ人の多くが見て育ったという大人気TVシリーズを知っていても、知らなくても、本当に楽しめる。これぞ久々に味わったハリウッド・ムービーの醍醐味って感じ。あ、だから、つまりストーリーとかは勿論わかりやすいですよ。でも、そういう映画って最近少ないでしょ。見終わった後、爽快!痛快!全開!って感じ。

 ネタバレになるから、詳しくは書かないけれど、スポックと言えばこの人!のレナード・ニモイが老けたスポック役で登場するシーンは、感慨のあまり涙が出てしまった。ひとつひとつのディテイルが本当に繊細に作られていて、しかも全然ウソっぽくない。「GOEMON」もせめてもう少し、このあたりを見て研究してほしかったなあ、と思うほど。まあ、予算が違うから、仕方ないか・・・。

 「トランスフォーマー」の続編といい、この「スター・トレック」といい、ザッツ・ハリウッド!の映画が好きな私にとっては、とっても興奮できる2009年のアーリー・サマーなのであった。

 一ヶ月もあきました。言い訳は致しません。全て私が悪いのでございます。言い訳はしないと言いつつ、事実を述べるなら(って、それが言い訳だが)ログインするパスワードがわからなくなったのでありました。トホホ。

 パソコンがクラッシュしてからというもの、色々なデータが飛び、一旦問い合わせはしたんだけど、再びそれを書いた紙を失くしてしまい、担当の方にすぐ聞けば良かったんだけど、新番組の準備に追われていて、「明日聞こう」「明日聞こう」とあすなろ的なことをやっていたら、4月ももう終わりです。あー、やっぱり言い訳しました。

 気を取り直して、今日は再開にふさわしいとっておきのお話を。

 先日、雑誌「おんならいふ」の対談で遂に憧れの三谷幸喜さんとお会いしました。実はかなり前にお会いしたんだけど、彼の新作映画「マジックアワー」のプロモーションを兼ねた対談ですので、あまり早く書きすぎてもね・・・と思っていたら、その気持ちが通じたのか、ブログにログインできなかったわけね。

 でも、三谷氏のブログ(「マジックアワー」公開記念で特別ブログを開設中!http://blog.magic-hour.jp/)を拝読させて頂くと着々と宣伝活動が進んでいるようですね。何でも今度BRUTUSで丸ごと一冊(?)三谷氏の特集するみたいです、楽しみ♪

 さて、私のほうの対談はいうと、いやあ本当に緊張しました。あまりの嬉しさに。だって、聞きたいこと山ほどあるんだもの。三谷さんの作品はほとんど全部見ているし、エッセイは熟読しているし、テレビにPRで出ていれば必ずチェックしているし、師と勝手に仰ぎながら、一種のストーカー的ファンですから。

 映画の宣伝とわかっていても、愛犬とびのことも聞きたいと思ったり、ビリー・ワイルダーとの出会いのことか、子供時代のこととか、世界のナベアツに早々と注目した話とか、どうでもいいことばかりが頭の中に次々と浮かんできてしまう。

 でも本当に一番聞きたいのは、どうやって脚本のアイデアを創り出すのか、と舞台における演出の仕方。少しでも勝手に盗みたいというか、教えてほしいと切望しているからなのだが。舞台のことはほんの少ししか聞けなかったけれど、映画のホンの作り方を聞いて、その凄まじい努力に本当に頭が下がる思いでした。ますます尊敬しました!

 だって、映画のホンを書く時に、もうすべて編集してスクリーンで見てる画が完璧に頭の中で出来上がっているというのだから。つまり、どんなカットでどんな構図かすべて計算した上でホンを書いているというのだから、すごい!ちなみに「マジックアワー」で30回書き直したそうである。あの、天下の三谷さんが、である。別にそれもプロデューサーに言われたからではなく、自分で納得がいかなくて、である。私なんて、5〜6回書き直すだけでもヒーヒー言っちゃうんだけど・・・。情けないっす。

 こんな風に書いちゃうとひたすら真面目で神経質な職人タイプの方のように思われるかもしれないけれど、直接お会いして感じたのは、とてもお茶目というか、すごくチャーミングな紳士という印象。テレビなどで拝見するあの感じのまま、です。お話もすごく面白いし、周囲の人にも細かく気配りするところがさすが監督!そして、やっぱり品格がある。

 三谷さんの作品にはどれも通じて品格があり、洒落っ気がある。それはとても大事なことで、私が三谷さんの作品を愛する理由の一つでもある。もちろん「マジックアワー」もその品格と洒落っ気に溢れていて、往年のMGM映画を観る様なワクワクする楽しさがある。

三谷幸喜氏と.JPG
 本当はもっと色々書きたいけれど、まあ詳しくは「おんならいふ」をお読みください。そして、この写真は三谷さんにツッコんでもらいたくて、「マジックアワー」の内容に引っ掛けてチャイナドレスを着ていったんだけど、すっかりそれを言うのを忘れていて、最初は三谷さん、引いていたそうです。とほほ。

 
このブログのURLが変わりました。詳しくは前の記事を読んで頂ければわかりますが、アドレスが変わっても変わらずご愛顧のほどをお願い申し上げます。などと、丁寧に最初の挨拶を書いたこの記事を前のURLに書いていたまぬけな私・・・。アイタタタ。どうりでアップされないわけだ。

 さてさて、日本人大活躍のカンヌ映画祭。松本人志監督の「大日本人」は早く観たいけれど、松ちゃんといえば、今度「さんまのまんま」にゲストとして出るそうで、それを知った途端、私のテンションは超上がりました。どちらかというと、そっちの方が早く見たい!!こんなツーショットはあり得ませんっ。今から鼻血です・・・。

 そして、カンヌ映画祭の「To each his own」というテーマの35人の監督の一人に選ばれた北野武監督。このTo each his ownとは人の意見とは人それぞれ、みたいな意味。会話をしていて何か意見が分かれたときによく使う言葉。それこそ、感性は人それぞれ。

 そんなことを実感する作品に立て続けに出会った。まずは芝居。大人計画の「ドブの輝き」を観たのだけど、私としては大爆笑。しかし往年の松尾スズキファンにとっては、「なんだコレ?」らしい。私はどちらかというと松尾ファンというより、クドカンファンなので、三部作のうちの宮藤官九郎が作・演出した「涙事件」が一番笑えた。だってすごくおバカなんだもの。二本目の映像作品「えっくす」はかなりイッちゃってるが、これもかなりツボにハマる。そして三本目の松尾スズキ作・演出「アイドルを探せ」は松尾さんにしてはかなりわかりやすく、面白かったけど、どうもそれがファンにとっては「迎合した」ということになるみたい。そうですかね?私は過去の松尾作品より好きでした。これは人それぞれ。

 そして、映画の「主人公は僕だった」。ひょっとしたら今年見た映画の中で一番好きかもしれない。それぐらい良かった。だけど、これもどうやら賛否両論分かれるらしい。人生って、こういうこと。生きる意味ってこういうこと、という普遍的なテーマを決して説教臭くなく、でも優しく包み込むように説いてくれる。そんな一枚の焼きたてのクッキーのような佳作。じんわりと心に染みる。私は一つ一つの台詞が胸に響いて涙が止まらなかった。

 こんな脚本を書けたらいいなあ。きっと人生経験豊富なベテランの脚本家かと思って、解説を読んだら、なんと26歳のときに書いた無名の新人ザック・ヘルムのデビュー作だというから、大ショック。天賦の才能とはこういうことですね。恐れ入りました。

 毎日、凄惨な事件が続き、弥が上にも悲観的になるけれど、この作品を見ると「もう少し信じてみようかな」という希望が湧いてくるし、本当に気持ちが温かくなる。これも人生経験のゆえ? ま、これも人それぞれね。

 アカデミー賞の結果を見て、ガッカリ!である。菊池凛子が取らなかったから?ま、それもある。「硫黄島からの手紙」が何も取らなかったから?それは確かにある。ディカプリオが取らなかったから?それはどうでもいい。

 そうじゃなくて、監督賞がスコセッシで作品賞が「ディパーテッド」だからである。あれがオリジナルであれば、確かにすごい映画であり、監督の手腕も認めるところだ。だけど、「インファナル・アフェア」をこよなく愛し、何回も繰り返し見た私にとって、どう考えてもオリジナルと比べると全然良くなかったのだ!私だけでなく「インファナル・アフェア」を見た人は口を揃えてそう言っているし(ネットにも随分書かれている)、先日もこの問題で友人と熱く夜中まで語り合ってしまった。「インファナル・アフェア」に失礼だよね、と。

「ディパーテッド」にはオリジナルに存在する切なさや深みが何も感じられなくて、ただ撃ちまくれば、殺しあえばいい、というハリウッド的バイオレンスで、登場人物の描き方が浅く、脚色や俳優達の演技力もどうなのか?と思ったほど。

 最近アジアの作品をどんどんハリウッドがリメイクしているけれど、「ハリウッド、ダメじゃん!」と痛感したのはこれが初めてかも。そういえば井筒監督もボロクソにこきおろした挙句、途中でトイレにも立っていた。まあ、別にハリウッド批判をしたいわけじゃなく、これで皆が「ディパーテッド」に益々注目してしまい、あれが全てだと思われたら何とも悲しいということなのよ。お願いだから「インファナル・アフェア」を見てほしい。

 っていうか、こんなことなら「インファナル・アフェア」が公開された時にオスカーをあげられなかったのか!?と思うとぐやじー!!そうすれば、トニー・レオン様だって、もっと有名になっていただろう。侮るなかれ、香港映画である。アカデミー賞自体の権威も下がったなあ、って感じるのは私だけ?あれならクリント・イーストウッド監督と「硫黄島からの手紙」にあげた方がよっぽど納得だわ。

 あの元祖イケメン阿部ちゃんこと阿部寛さんが「結婚できない男」を演じても何の違和感もない今のニッポンにおいて、結婚どころか彼女もできないアキバ系がワンサカいるのだから、40歳で童貞だとしても何の不思議もない。っていうか、そういう男たちは多分彼女を必要としていないのだろうから。

 でもそれはひょっとしたら、彼女がいる楽しさとか、生身の女性とつきあう喜び、そして本物の女性とエッチする快感を知らないだけであって、一度そのハードルを越えれば、もっと恋愛に前向きになるんじゃないでしょうか?そして少子化も減るかも。などと映画「40歳の童貞男」の試写を見て、最後には真剣に考えました。

 海の向こうのアメリカでもアキバ系は増殖しているらしく、この映画の主人公であるアンディも家電店にまじめに勤めながら、休日はもっぱらフィギュアやゲームがズラリと並んだ家で一人で過ごしているというオタクぶり。シャツはいつもズボンの中に入れ、きっちりベルトというファッションで、ヘアスタイルも勿論イケてない。童貞なんで、毎朝トランクスの一部が三角に盛り上がっている。

 そんなチェリーボーイがある女性に一目惚れし、付き合おうと試みるドタバタラブコメディなんだが、とにかくディテールが超リアルで面白い!まあ下ネタっちゃあ下ネタだけど、「こういう誘いに女は弱い」とか「酔ってる女を口説けばエッチできる」とか日本のマニュアル本にも書いてあるような男性本位の思い込みや失敗が次々と出てくるので、結局アメリカも同じなのね〜と大笑い。

 最近やたら受ける女性誌の取材が「出会いがないと嘆く女性にどうすればいいかアドバイスを」といった内容。結局いつも相談を受けて思うのは、男も女も失敗ばかり恐れて、頭でっかちになっているからじゃないの〜?ということだけど、自分が思っている以上にフリーの人は今本当に多い。そして、みんなやっぱり相手を探している。だから、あれこれ頭で考えず、この映画のように当たって砕けろ!しかないと思うけど。ダメなら又次を探せばいい、くらいの気持ちで。

 ちなみにこの映画を観た後、試しに回りの独身女性達に聞いてみた。「もしも相手が40歳童貞男だったらどうする?」と。フリーの女性の殆どが「えー、ヤダー!!」という回答。ところが、カレシがいる子は意外にも「まあ優しければいい」とか「自分が徐々に教えていこうかな、なんちゃって」といった答え。この寛容度の違いが明暗を分けているんではないかに?まあ、アレコレ頭で考えず、まずはお気楽にこの映画を観てみてちょ。

 椅子からしばらく立ち上がれない映画を観た。8月12日公開なんで、ブログで紹介するにはあまりにも早いと思う。だけど、とにかくこの映画を1人でも多くの人に観てほしい、と言って回ることくらいしか私にはできないと思ったので、早々とここで取り上げる。それから今回のブログは予め断っておくと、真面目なんでボケません。

 映画のタイトルは「ユナイテッド93」。2001年9月11日にテロリストたちによってハイジャックされた、あのユナイテッド93便の実話の物語である。監督は「ボーン・スプレマシー」のポール・グリーングラス。彼は脚本も製作も手がけているが、この映画を完成させた彼の偉大なる功績と作品に対する真摯な姿勢にまずは心の底から大きな拍手を贈りたい。

 映画は淡々と真実を描いている。その裏には膨大な取材とリサーチがあったことは明らかで、それは最後のクレジットを見るだけでも、大勢の遺族や関係者の熱意がひしひしと伝わってくる。何よりも驚いたのが、出演しているのは俳優だけでなく、実際のパイロットや管制官の方たちが自身の役として演技していたこと。あの時の辛い気持ちが甦りながらも演技に没頭した想いは幾ばくのものであったろうか。

 映画を通して初めて知ったことも多く、真実を知ることの大切さとそれを後世に伝えていかなければならない意義を痛切に感じた。映画の感想云々は多分観た人それぞれが感じとればいいことで、それよりもこの映画について1人でも多くの人間が語ったり、考えたり、そして議論したりする機会が増える。それこそが大事なのではないかと思う。

 涙を超えて、心にも頭にもずっしりと残る「ユナイテッド93」であるが、映画を超越した真実を、映画ならではの手法で、我々に届けてくれたグリーングラス監督に心から畏敬の念を表したい。

 遅ればせながらやっと見られた「ピンクパンサー」。かつて、今は亡き名優ピーター・セラーズが演じて彼の代表作となった「ピンクパンサー」だが、まさかあの名物キャラクターを私の愛するスティーヴ・マーティン様が引き継ぐとは夢にも思わなかった。

 13年ぶりに甦ったクルーゾー警部。もちろんピーター・セラーズのイメージが強すぎて、最初は何だか別の人物を見ているような気分なのだが、とにかくスティーヴの懸命な役作りに舌を巻く。まずはあのフレンチなまりの英語。一生懸命アメリカの英語を習うシーンなどは多分彼にしかできない芸当で、笑いが止まらない。スティーヴ・マーティンをあまりよく知らない人にとっては、ただのヘンなおじさんにしか見えないかもしれないが、あの何とも言えない飄々としたボケっぷりは「サタデーナイト・ライブ」時代から培われたもので、彼の真骨頂とも呼べる「二つの頭脳を持つ男」や「天国から落ちた男」にかなり近いおバカぶりを久しぶりに発揮していて、本当に楽しかった。

「花嫁のパパ」や「愛しのロクサーヌ」は俳優としては素晴らしい作品だけれど、彼が本来持つおバカぶりは出ていなくて、やはりスティーヴといえば、この路線なんである。ひたすらナンセンスなおバカを追求する、生まれながらの喜劇役者って感じ。

 そんなわけで、私としては大満足の「ピンクパンサー」だったけれど、奇しくも家に帰って朝日新聞を読んだら、ちょうどモンキー・パンチ氏がこの作品について批評していて驚いた。まさかルパン三世の生みの親がクルーゾー警部好きだとは思わなかった。

 これって今後シリーズ化するのかなあ。ガンガンおバカぶりを出し続けてほしいなあ。ジャン・レノもいい味出していたし、今後のゲストのキャスティングも楽しみ♪

 先日、六本木ヒルズのヴァージン・シネマで「ALWAYS 三丁目の夕日」を観た。ヒルズって映画館かTSUTAYAしか行かないなあ、って思っていたら、回りの友人たちも皆そうだったのでびっくり!大丈夫か、森ビル。来年新しい六本木プロジェクトが旧防衛庁跡に完成したら、益々ゴーストタウン化しそうだ。平日なんて閑古鳥すら鳴いてませんから(笑)!!

 話はそれたけど、かつてはよく業界で使っていた「ハードルを上げる」という表現。これ最近はフツーに皆が使っている。それこそ前評判のいい映画や舞台があるとハードルが上がってしまって、「え?これのどこが?」なんてことになりかねない。だから、評判がいいときはかえって「期待しないようにしようっと」とワケのわかんない心の準備をする。

 そこで、この「三丁目」。面倒なんで、以下「三丁目」ということで。日テレが作った映画なんで、当然ながら周囲に観た人は多く、皆号泣したと言っていた。身内びいきか、と思っていたら、女性誌の編集者や姉までもが「いいよ〜」と薦めた。あー、どんどんハードルが上がる。期待するな、と言い聞かせ劇場へ。

 昭和30年代の話で懐かしく、思わず膝を打つシーンが満載。細かい描写に感心していたら、話は徐々にクライマックスへ。「あ、ここでか?」といかにもほろっと来そうなシーンが来る。「まあ、人によってはこれで号泣するかもな・・・。確かに」なんて冷静に観ていたら、その後とんでもなかった。クライマックスか?なんて思ったところはまだ序章。その後、これでもかこれでもかと来る、すごい話の展開が。これから観る人のために詳細は書かないが、手紙のシーンでは滝の如く涙が溢れ出し、嗚咽を抑えるのに必死だった。号泣どころの騒ぎではなかった。ふと隣を見ると友人も負けないくらい大粒の涙を流していた。

 それぞれ琴線に触れる箇所は違うだろう。でも共通していえるのは、追いつけないくらいのスピードでどんどん便利になっていく世の中で、とっても大切な何かを置き忘れてきた。それは何だったかを思い出させてくれるのがこの作品である。携帯なんかいらない、メールなんか本当は必要ない。それよりも大事なのは、そこに込めなくちゃいけない人の気持ち。人と人との繋がり。そういうものが確かにあの時代はあった。サンタクロースのエピソードはたまらないが、実際ウチもそうだった。「そうそう、こんなことあった、こうだった」と昭和を懐かしむ人たちはそんなことを思い出しながら、この映画を共感して見ることだろう。よくあそこまでディテールにこだわってリアルに再現した、と心からこのスタッフ達に拍手を贈りたい。

 出演している役者たちも素晴らしい。特に子供たち。先に食事を済ませ、レイトショーで観たので、そのまま帰っても良かったのだけど、友人も私もこの感動にまだ浸っていたくて、駄菓子を置いている昭和の匂いがする居酒屋「駄菓子屋」にわざわざ赴いた。そして、家に帰ってから、いくつかのシーンを反芻していたら、また泣けてきた。亡くなった両親のことをたくさん思い出した。子供の頃の家族団らんの時間が鮮やかに甦ってきた。こんな映画は久しぶりかもしれない。邦画でここまで感動したのは初めてだと思う。あとはこのブログを読んだ人のハードルが無駄に上がらないことを望むだけです。

 

 10月下旬から公開されるフランス映画「モンドヴィーノ」の試写を見た。大好きなワインの話だから見なくちゃ、と思いつつなかなかスケジュールが合わず、どうしようと思っていたときにたまたま銀座のパプリカに行った。トイレにこの映画のチラシが貼ってあったので、ソムリエの成瀬さんに聞くと「面白かったよ」の答え。これは是非ともチェックしなくては、と心に決めていた。

 はっきり言って、びっくりです。こんなことになっていたのか、ワイン業界は!?という真実の裏話の暴露ストーリー。ただワインを知らない人にとっては最初はちんぷんかんぷんかも。専門用語が多いし、登場人物も多いので、ワイン自体に興味がないと事実関係を追っていくだけで辛いかもしれない。でもワイン好きにとっては本当にたまらない、週刊文春とフラッシュとAERAの特ダネを一遍に読まされたような衝撃である。

 一言でカンタンに言ってしまえば、フランスの伝統と味を守る由緒あるシャトーに対して、「売れる」ことを目的としたアメリカのやり手ワイナリー、ロバート・モンダヴィ一家の襲撃の顛末とでも呼べる内幕劇。ドキュメンタリーなので、カメラワークや編集などは正直言ってかなりザツ。最初はそのへたくそなカメラワークに酔いそうになったが、段々それが味になって見えてくるからフシギ。そして、もっと驚くことに伝統を守る頑固なフランス人のおじいちゃんがいい人に見えてきて、モンダヴィ親子はまるで極悪人のような人相に見えてくること。っていうか、モンダヴィ親子って、顔がデカすぎ。こわいっす。

 監督がどこまで意図して撮影したかわからないが、終盤には「金の亡者」になっている人と「伝統を守る人」の人生の意味合いがまるっきり違っていて、ワインに賭ける凄まじい生き様がくっきりと浮かび上がってくるところに驚く。それはまるでフランスとアメリカの文化の違いでもあり、色々と考えさせられた。深いなあ。

 このタイトルって、モンダヴィとかけて「モンドヴィーノ」にしたんだよねえと思うと、ニヤリ。あーあ、何年か前にロバート・パーカー(ワイン評論家)のセミナーを真剣に受講した自分は何だったのか?もう「ワイン・スペクテーター」は読まないぞ!などと意を決したが、無性にワインが飲みたくなってしまったので、そのまま伊勢丹のイタリア展へ。

 ものすごい人ごみの中、おー、映画に出てきたオルネライアがデカい顔して売られている。ワインも自分の舌で確かめなきゃダメってことですな。

 
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。